今回は介護資格の入門である介護職員初任者研修について解説します
介護職員初任者研修とは
よく初任者研修と呼ばれるこの資格、正式には介護職員初任者研修といい介護職の入門的な資格です。
介護職で初めて働くのに最適な資格であり、ホームヘルパーの訪問介護事業所で働くために必須の資格でもあります。
また、この資格は都道府県の指定する講座を修了することにより取得できる資格の為、非常に取得しやすく人気の高い資格となっています。
130時間のカリキュラムを受講した後に初任者研修修了試験に合格することで資格を取得することができます。
介護職員初任者研修の難易度・取得方法
初任者研修の取得方法
初任者研修の取得方法には以下の2種類があります。
1.直接通学して授業する「通学講座」
2.直接授業に加えて自宅にいながらレポート作成と添削を実施する「通信講座+通学講座」
の2つです(※通信だけで資格が取得出来るのではなく、必ずスクールに通学をする必要があります)。しかし現在では1の通学講座の割合は減少傾向にあり、2の通信講座を交えた場合が増えています。通学講座と通信講座を組み合わせてカリキュラムを履修する為、自分のペースで講義ができるというメリットがあります。
初任者研修の取得期間
初任者研修の取得期間ですが最短1ヶ月での取得が可能です。
130時間のカリキュラムを履修すればよいため1週間に3回程度の通学とレポート作成をすれば1ヶ月程度で取得することができます。
通学を週2回程度にすれば2か月ほどで、通学を週1回程度にすれば3~4カ月程度で取得することができます。
初任者研修取得の費用
初任者研修を取得するための講座に関する費用ですがスクールによって差はあるものの4~8万円程度となっています。
介護職員初任者研修を取得するメリット
初任者研修を取得するメリットは主に4つです
1.無資格者よりも年収が高い
平成30年度介護労働実態調査によると無資格者の月給は191,042円なのに対し、初任者研修有資格者は207,354円と1万5000円ほど月給が高いことが分かります。
参考:平成30年度介護労働実態調査 事業所における介護労働実態調査
2.無資格者よりも転職しやすい
初任者研修受講者は、無資格者よりも一定以上の介護に関する知識や技術を持っていることの証明であるため、「有資格者」として施設側は積極的に採用をしています。
初任者研修の取得者は無資格者よりも求人件数が多く、転職活動の際も有利であるといえます。
3.仕事の幅が広がる
初任者研修を修了することにより就労できる職種が広がります。
具体的には初任者研修の資格を取得することで、ホームヘルパー事業所の訪問介護員として勤務することができるようになります。
ホームヘルパーとは「要介護者(介護が必要な人)の自宅に訪問し、在宅にて介護を支援する仕事」です。
このように初任者研修を取得することで、就労できる仕事の幅が広がることもメリットです。
4.将来の資格取得に生かすことができる
介護職員のキャリアパスのモデルとして
初任者研修⇒実務者研修⇒介護福祉士
というものが有名です。
初任者研修を取得しておくと、次のステップである実務者研修を受講する際に一部科目の免除や割引を受けることができるようになります。
また実務者研修はさらに次のステップである介護福祉士の受験資格でもあります。
このように初任者研修はまさに介護職員のための入門資格と言えます。