-----日本に来た経緯を教えて下さい。
私は上海の短期大学で日本語の勉強を始めました。日本語に興味を持ってからは日本語のドラマや映画やアニメをよく見るようになりました。私には日本で暮らす親戚がいるので、自然と日本の情報を知ることができました。短大卒業後、就職先で日本の企業とのやりとりができるとそれが私の武器になると考え、日本留学を希望するに至りました。
-----すぐに日本の大学受験を考えましたか?
まずは、日本語学校へ入学しました。中国で仲介者からアドバイスをもらい、まずは語学を身につけてから大学受験をしようと考えました。短大での日本語学習で、日本語能力試験3級に合格しましたが、日本人学生と一緒に大学の授業を受講するには3級のレベルでは難しいと思いました。ですから、まずは1年半語学学校で日本語を学びながら日本の生活に慣れ、それから進学したい大学をゆっくり探しました。日本で大学の入試情報を収集して、その後大学の3年に編入しました。
-----編入先の大学は日本でも難関大学と言われています。 1年半の日本語学習期間があったとしても、3年生からの編入学をするにあたりとても苦労されたのではないですか?
プレッシャーは大きかったです。編入試験は日本語の小論文、英語の筆記試験、日本語と英語の面接がありました。入学後は日本人の学生と同じ授業を受けるので、教授の話すスピードについていけず、最初の2ヶ月はとても苦労しました。初めは先生の話を全部ノートにメモしたかったくらいです(笑)
----中国の短大では何を専攻していましたか?
私は経営学部でした。なので、企業の管理・組織構造・国際財務・マーケティング戦略に興味があります。世界的に見ると日本には優秀な企業が多いので、その成功の秘密や独自の考え方も勉強したいと思っています。
-----大学卒業後、大学院に進学するにあたりどのようにしてアプローチしましたか?
入試前に大学院の冊子をもらい、それに各専攻の紹介が載っていました。調度私が専攻したい教授は運よく学部生のときに講義を受講したことがあったので、教授に直接メールアドレスをいただき、まめに連絡をとることが出来ました。
-----大学院入試の突破口となった要因は自分の持つどのような資質によると思いますか?
「意欲があること」「まじめな態度」「中・日・英の語学能力」だと思います。受験時の質疑応答の準備はかなりしました。募集は学部卒業生・社会人・留学生と受験の倍率は高かったです。一般的に大学院には研修生から進学する方が多いです。研修生は研修期間中に専門的な語学の用語をクリアできるので有利だと思います。
-----学内では英語力が重視されると聞きましたが、実際いかがでしたか?
授業は全部日本語で行われるので、日本語力は必須です。理解できないと授業についていけませんから。また、英語で書かれた教科書もあるので英語能力も必要です。つまり、どちらも大切です。
-----大学と大学院の大きな違いはどのようなところですか?
大きく違う点は、大学院ではテーマや研究内容を大勢の人の前で話し、理解してもらわなければなりません。まだプレゼンに慣れていないので大変です。でも、社会人などいろいろな人と一緒の授業は楽しいです。
-----これからの夢はなんですか?
来日前は、日本の大学へ入学し大学院へ進学、その後日本企業で就職経験を経て上海で再就職するということが目標でした。しかし今は上海で会社を興したいと考えています。分野はサービス業務を考えています。まだおぼろげではありますが、夢を叶えたいと思っています。
-----最後にこれから進学を希望する留学生へのアドバイスをお願いします。
目標・目的を持つことが大切です。目標や目的もなくただ「留学」すればなんとか「なにか」が身に付くという事ではないと思います。目標・目的があればそこに向って努力することができると思います。 |