敬語の中で、最も基本的で広く使われるのが丁寧語です。相手が誰であっても、話し手が聞き手に対して敬意を払い、丁寧に伝える気持ちを表します。「です」「ます」を語尾につけるのが代表的です。身につければ、あらゆるコミュニケーションの土台が整い、相手に不快感を与えない話し方ができるようになります。
丁寧語の意義とは

ビジネスシーンにおいて、丁寧語は「あなたを社会人として尊重し、礼儀を尽くしています」という基本姿勢を示します。尊敬語や謙譲語と異なり、相手の立場に関係なく、公の場での会話における標準フォームです。これができていないと、社会人としての常識を疑われる可能性もあるため、非常に重要です。
ビジネスでよく使う丁寧語
です

名詞や形容動詞(ナ形容詞)などに続き、断定の意味を持つ「だ」を丁寧にする言葉です。あらゆる文の締めに使われます。
使用例:
「こちらは本日の議題リストです。」
「この企画は非常に重要です。」
ます

動詞や一部の助動詞に続き、動作や状態を丁寧に表現します。「です」と並んで丁寧語の中心です。
使用例:
「明日、お客様のところへ行きます。」
「資料を作成しています。」
ございます

「ある」の丁寧語であり、「です」をさらに丁寧にした表現(丁重語)としても使われます。特にお客様対応などで多用されます。
使用例:
「お手洗いは2階にございます。」(ある → ございます)
「ご注文は以上でございますか。」(です → ございます)
「誠にありがとうございます。」
お〜(接頭語)
言葉の頭につけて丁寧さや上品さを加える接頭語です。主に日本古来の言葉である「和語」に使われます。
使用例:
「お時間をいただき、恐縮です。」(時間)
「お手数ですが、よろしくお願いします。」(手数)
「お茶をお持ちしました。」(茶)
ご〜(接頭語)
「お〜」と同様に、言葉の頭につける接頭語です。主に中国から伝わった言葉である「漢語」に使われます。
使用例:
「ご連絡ありがとうございます。」(連絡)
「ご確認のほど、よろしくお願いいたします。」(確認)
「ご家族はみなさんお元気ですか。」(家族)


