給与の基本

まず、会社(かいしゃ)からもらうお金(かね)には「額面(がくめん)」と「手取り(てどり)」の2種類(しゅるい)があります。
- 額面(総支給額):会社があなたに支払う(しはらう)全部(ぜんぶ)のお金のことです。基本給(きほんきゅう)や残業代(ざんぎょうだい)、交通費(こうつうひ)などが含まれます。
- 手取り(てどり):額面から税金(ぜいきん)や社会保険料(しゃかいほけんりょう)などが引かれて(ひかれて)、実際にあなたの銀行口座(ぎんこうこうざ)に振り込まれる(ふりこまれる)お金のことです。
だいたい、手取りは額面の75%〜85%くらいになります。
手取りの計算方法

手取りは、次の式(しき)で計算できます。
手取り = 額面(総支給額) – (税金 + 社会保険料)
控除(こうじょ)されるもの
「控除(こうじょ)」とは、額面から引かれる(ひかれる)お金のことです。主に「税金」と「社会保険料」の2つがあります。
1. 税金(ぜいきん)
税金には「所得税(しょとくぜい)」と「住民税(じゅうみんぜい)」があります。
- 所得税(しょとくぜい):あなたの1年間(ねんかん)の所得(しょとく)に対してかかる税金です。所得が多いほど、税率(ぜいりつ)が高くなります。毎月(まいつき)の給料から少しずつ引かれて、年末(ねんまつ)に正しい金額(きんがく)を計算(けいさん)して調整(ちょうせい)します(年末調整:ねんまつちょうせい)。
- 住民税(じゅうみんぜい):あなたが住んでいる(すんでいる)都道府県(とどうふけん)や市区町村(しくちょうそん)に払う(はらう)税金です。前の年(まえのとし)の所得をもとに計算されて、次の年(つぎのとし)の6月から毎月の給料から引かれます。
2. 社会保険料(しゃかいほけんりょう)
社会保険料は、病気(びょうき)やけが、将来(しょうらい)のためのお金です。会社とあなたで半分(はんぶん)ずつ払います。
- 健康保険(けんこうほけん):病院(びょういん)に行くときに、医療費(いりょうひ)が安くなるための保険です。
- 厚生年金(こうせいねんきん):65歳(さい)以上になったときにもらえるお金(年金:ねんきん)のための保険です。
- 雇用保険(こようほけん):会社を辞めた(やめた)ときに、次の仕事(しごと)が見つかるまでお金がもらえる保険です。
- 介護保険(かいごほけん):40歳(さい)になると入る保険です。将来、介護(かいご)が必要(ひつよう)になったときのための保険です。
まとめ(下の例をみながら確認してください)

- 会社からもらうお金には「額面【総支給額】(図の①)」と「手取り(図の①-②)」がある。
- 手取りは、額面から「税金」と「社会保険料」(図の②)を引いたもの。
- 税金には「所得税」と「住民税」がある。
- 社会保険料には「健康保険」「厚生年金」「雇用保険」「介護保険」がある。
給与明細(きゅうよめいさい)を見ると、何がいくら引かれているか詳しく書いてありますので、確認してみてくださいね。